不動産価格は今後どうなるのか、住宅はいつ購入するのがいいのか――。
不動産の売買を検討している方にとって、価格や住宅ローン金利の動向は気になるところです。
2026年8月、野村不動産ソリューションズが住宅売買に関する意識調査の結果を公表しました。
今回は、その調査結果をもとに、現在の不動産市場に対する消費者の意識を見ていきます。
不動産価格は「まだ上がる」と考える人が減少
調査では、今後の不動産価格について「上がると思う」と回答した人が33.8%となりました。
最も多い回答ではあるものの、前回調査から8.4ポイント減少しています。
これまで不動産価格の上昇を予想する声が目立っていましたが、価格が今後も上がり続けるという見方には少し変化が出てきているようです。
一方で、建築資材や人件費の上昇、円安などを背景に、今後も価格が上昇すると考える人も少なくありません。
「これからさらに上がるのか、それとも落ち着いていくのか」。
不動産価格の先行きについては、意見が分かれ始めている状況といえそうです。
それでも75.2%が「今は売り時」と回答
価格の先行きに対する見方が変化するなか、現在の不動産を「売り時」と考えている人は依然として多い結果となりました。
「売り時だと思う」と「どちらかと言えば売り時だと思う」を合わせると、75.2%に達しています。
売却を考える理由として特に多かったのが、「今なら好条件で売却できると期待できるため」という回答です。
不動産価格が高い水準にあるうちに売却したいという意識に加え、今後の価格下落を警戒して早めの売却を検討する人もいると考えられます。
「所有している不動産をそろそろ売却したい」と考えている場合には、現在の市場価格を確認してみることも大切です。
一方、住宅の「買い時」と考える人は2割以下
売却を検討する人が多い一方で、住宅購入については慎重な姿勢が見られます。
現在、住宅が「買い時だと思う」「どちらかと言えば買い時だと思う」と回答した人は19.2%でした。
2割を下回る結果となっており、購入については慎重に判断している人が多いことがうかがえます。
その背景のひとつとして考えられるのが、住宅ローン金利です。
住宅ローン金利の上昇を予想する人は90.1%
今後の住宅ローン金利については、「明確に上昇していくと思う」と回答した人が90.1%となりました。
住宅価格だけではなく、ローン金利の上昇も住宅購入を検討するうえで無視できないポイントです。
例えば、同じ金額の住宅を購入する場合でも、金利が上昇すれば毎月の返済額や総返済額が大きく変わる可能性があります。
そのため、住宅購入を検討する際には「物件価格が高いか安いか」だけで判断するのではなく、住宅ローンの金利や返済計画まで含めて考えることが重要です。
不動産探しにもAIを活用する時代へ
今回の調査では、不動産売買におけるAIの利用状況についても明らかになりました。
不動産に関する情報収集や検討の際に、AIを現在利用している人は25.7%。
さらに、「興味はあるものの、まだ利用したことがない」という人も47.4%に上っています。
AIの利用目的としては、物件情報の収集・比較や、不動産価格の相場確認、希望条件の整理などが挙げられています。
今後は、AIを使いながら情報を集め、そのうえで不動産会社に相談するという流れも、より一般的になっていくかもしれません。
不動産の売却・購入は「価格」だけで判断しないことが大切
今回の調査では、「売り時」と考える人が75.2%に達する一方、「買い時」と考える人は19.2%にとどまりました。
また、住宅ローン金利については90.1%が上昇を予想しています。
こうした数字を見ると、現在の不動産市場では「高く売れるうちに売りたい」という意識がある一方、「購入についてはもう少し慎重に考えたい」という人が多いことが分かります。
ただし、不動産の売買に適したタイミングは、すべての人にとって同じではありません。
売却の場合は、現在の市場価格だけでなく、物件の立地や築年数、今後の資産価値などを考慮する必要があります。
購入の場合も、物件価格や金利だけではなく、毎月の返済額や将来のライフプランまで含めて検討することが大切です。
「今は売ったほうがいいのか」「もう少し待ったほうがいいのか」「この物件を購入して大丈夫なのか」など、不動産に関する判断に迷った際は、まず現在の市場状況とご自身の条件を整理してみましょう。
調査概要
調査名:住宅売買に関する意識調査アンケート
調査期間:2026年7月8日~23日
調査対象:不動産情報サイト「ノムコム」会員
回答者数:1,041名
調査実施:野村不動産ソリューションズ
※本記事は、野村不動産ソリューションズが公表した調査結果をもとに、当社独自の構成・表現でまとめたものです。
