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株式会社ライフトラスト公式ホームページ > お役立ち情報 > 長期金利3%で不動産株はどうなる?三井不動産・三菱地所・住友不動産を比較

長期金利3%で不動産株はどうなる?三井不動産・三菱地所・住友不動産を比較

新発10年国債利回りが9月1日に一時3%まで上昇し、約30年ぶりの高い水準となりました。
金利の上昇は、住宅ローンを利用する個人だけでなく、多額の資金を借り入れて不動産開発や物件取得を行う不動産会社にも影響を及ぼします。
一方で、金利上昇の背景に物価上昇がある場合には、賃料の上昇によって不動産会社の収益が押し上げられる可能性もあります。
今回は、国内の大手不動産会社である三井不動産、三菱地所、住友不動産の2027年3月期第1四半期の業績を比較しながら、金利上昇が不動産市場に与える影響について考えます。

金利上昇が不動産会社に与える影響

不動産会社は、土地の取得や建物の開発などに大きな資金を必要とします。
そのため、金利が上昇すると、金融機関からの借り入れや社債などによる資金調達の負担が増える可能性があります。
また、住宅ローン金利が上がれば、マンションなどの購入を検討する人にとって負担が大きくなり、住宅需要が弱まる要因になることも考えられます。
ただし、金利上昇にはマイナス面だけではありません。
物価や賃金の上昇を背景に金利が上がっている場合、オフィスや商業施設などの賃料も上昇する可能性があります。特に都心部ではオフィス需要が底堅く、賃料収入が安定している不動産会社にとっては、金利上昇によるコスト増を一定程度カバーできる可能性があります。

三井不動産は安定収益の拡大に注目

三井不動産の2027年3月期第1四半期は、売上高が6,169億円、事業利益が1,045億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が758億円となりました。
前年同期と比べると、売上高は23.1%減、事業利益は44.3%減、純利益は39.0%減となっています。
大きな要因の一つが、前年同期に物件売却による利益を計上していた反動です。
一方、賃貸、マネジメント、施設営業といった事業では利益が前年同期を上回っています。
物件売却のように年度や四半期によって変動する収益だけでなく、継続的に収益を生み出す事業が伸びている点は、今後の業績を見るうえでポイントになりそうです。

三菱地所は利益が大幅に増加

三菱地所の第1四半期は、営業収益4,976億円、営業利益1,212億円、親会社株主に帰属する四半期純利益954億円となりました。
前年同期と比較すると、営業収益は39.4%増、営業利益は94.3%増、純利益は198.3%増と、大幅な増益となっています。
国内外での物件売却が営業利益を押し上げたほか、投資有価証券の売却益も純利益の増加に寄与しました。
また、丸の内エリアを中心としたオフィス賃貸事業も重要な収益基盤です。
ただし、不動産会社の場合、物件をいつ売却するかによって決算の数字が大きく変わることがあります。そのため、1四半期の業績だけではなく、継続的な賃貸収益なども含めて確認することが重要です。

住友不動産は賃貸事業が利益を支える

住友不動産の第1四半期は、売上高が2,810億円となり、前年同期から4.2%減少しました。
一方、営業利益は1,028億円で1.0%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は851億円で15.4%増となっています。
オフィスビルなどの賃貸事業が利益を支えた一方、分譲マンションの計上戸数が減少したことなどから、不動産販売事業は減収となりました。
純利益については、投資有価証券の売却益が増加に寄与しています。

大手3社の特徴を比較

三井不動産、三菱地所、住友不動産は、同じ大手不動産会社でも事業構成に違いがあります。
三井不動産は、オフィスに加えて商業施設やホテルなど幅広い事業を展開していることが特徴です。複数の事業から収益を得ているため、事業の分散が強みとなっています。
三菱地所は、丸の内を中心としたオフィス賃貸事業が大きな収益基盤です。加えて、国内外の物件売却なども業績に影響します。
住友不動産は、国内のオフィス賃貸を中心とした安定収益に加え、分譲マンション事業も手掛けています。
このように、それぞれ収益構造が異なるため、金利上昇による影響も同じではありません。

金利3%時代に不動産会社を見るポイント

長期金利が3%という水準まで上昇する環境では、単純に「借金が多いか少ないか」だけを見るのではなく、資金調達の内容や保有物件の収益力を確認することが重要です。
特に注目したいのは、以下のポイントです。

  • 固定金利と変動金利の割合
  • 借入金の返済・借り換え時期
  • 借入期間
  • 保有物件の収益性
  • オフィスや商業施設の入居状況
  • 賃料をどの程度引き上げられるか

金利が上昇すれば、将来的な借り換えや新規調達のコストは高くなる可能性があります。
その一方で、賃料収入が増加すれば、コスト上昇を吸収できるケースもあります。

まとめ

長期金利の上昇は、不動産会社にとって資金調達コストの増加につながる可能性があるため、今後の不動産市場を見るうえで重要なポイントとなります。
ただし、金利だけを見て不動産会社の業績を判断することはできません。
安定した賃貸収入を確保できているか、保有物件の競争力は高いか、賃料を引き上げる余地があるかなど、企業ごとの収益構造を確認することが大切です。
三井不動産、三菱地所、住友不動産の3社も、それぞれ異なる事業構成を持っています。
今後も金利動向に加え、オフィス需要や賃料の動き、住宅市場の変化などを合わせて見ることで、不動産市場の方向性をより把握しやすくなりそうです。

参考・出典
財経新聞「長期金利3%で不動産株はどうなる 三井不動産・三菱地所・住友不動産を比較」
2026年9月3日掲載
※本記事は公開されている報道・企業業績等の情報をもとに、不動産市場について解説したものです。特定の金融商品や不動産の売買を推奨するものではありません。

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